青春ブタ野郎シリーズを初めて、あるいは改めて視聴しようとするあなたに向けて、作品ごとの時系列とストーリーの流れを分かりやすく解説します。TV版から最新映画まで、各エピソードが物語にどう繋がっているかを整理し、「順番」に迷うことなく楽しめるようにナビゲートします。
- 青春ブタ野郎シリーズの正しい視聴順と時系列の全体像
- 各作品ごとの内容と原作巻数、テーマ構造の違い
- 最新作「サンタクロースの夢を見ない」の注目ポイントと今後の展開
TVアニメ「青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない」(第1巻~第5巻)
タイトル | 青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない |
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対応巻数(原作) | 第1巻~第5巻 |
放送時期 | 2018年10月~12月 |
主要キャラクター | 梓川咲太、桜島麻衣、古賀朋絵、双葉理央、豊浜のどか、梓川花楓 |
テーマ | 思春期症候群(存在の消失・人格転移・タイムループ など) |
青春ブタ野郎シリーズの原点ともいえる本作「青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない」は、物語の世界観、そして“思春期症候群”という概念が本格的に導入される重要なパートです。
物語の起点として、主人公・梓川咲太が抱える過去のトラウマと、ヒロイン桜島麻衣との運命的な出会いが描かれます。
このセクションでは、シリーズ全体に影響を与える主要キャラクターたちの心理と関係性が、各話ごとに丁寧に描かれ、エピソードごとのテーマが独立しつつも全体構造の中で統一されているのが特徴です。
第1巻では、誰からも“見えなくなる”症状に悩まされる麻衣が登場し、図書館をバニーガール姿で歩く衝撃的なシーンが話題となりました。
これは「社会的認知」や「無関心」を暗喩しており、人間関係における“存在の希薄さ”という問題提起をしています。
第2巻から第5巻では、古賀朋絵のタイムループ、双葉理央の分身、豊浜のどかと麻衣の人格転移、花楓の過去の記憶と別人格など、バラエティ豊かな思春期症候群の形が登場します。
これらはすべて、人間関係・家族・自己認識といったテーマに絡んでおり、単なるSFではなく心理ドラマとしての側面も色濃いものになっています。
咲太は各キャラクターと真摯に向き合いながら、自らの“傷”とも向き合うことになります。
彼の行動には常に理由があり、無神経なようでいて他者を深く見つめ、「言葉にできない痛み」を汲み取ろうとする描写が、作品全体の魅力にもつながっています。
また、このTVアニメ編では各巻でヒロインが変わるため、ラブコメのようでありながら、物語ごとに大きなテーマを含んでいるのが特徴です。
特に第5巻のエピソードでは、家族問題やトラウマによる人格分裂といった重たいテーマが扱われ、咲太と花楓の関係性が視聴者に深い印象を与えます。
この時点での青春ブタ野郎シリーズは、まだ“日常”の中に奇跡があるような構成ですが、続く映画パートではその世界観がより重層的に広がっていきます。
したがって、このTVアニメシリーズを視聴することで、今後の展開への理解が格段に深まることは間違いありません。
各キャラクターとの関係性が終わるのではなく“続いていく”という点も、この章が持つ大きな意味です。
単なるオムニバス形式ではなく、一連のテーマが連鎖して物語として統合されていく構造は、TVアニメとして非常に完成度の高い作品といえるでしょう。
映画「青春ブタ野郎はゆめみる少女の夢を見ない」(第6~7巻)
タイトル | 青春ブタ野郎はゆめみる少女の夢を見ない |
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対応巻数(原作) | 第6巻・第7巻 |
公開日 | 2019年6月15日 |
舞台設定 | 高校3年生の秋/複数の時間軸が交錯 |
キーパーソン | 梓川咲太、牧之原翔子(中学生・大学生) |
主なテーマ | 命と選択、犠牲と記憶、未来を変える覚悟 |
青春ブタ野郎シリーズにおける最大のターニングポイントとして位置づけられるのが、劇場版「青春ブタ野郎はゆめみる少女の夢を見ない」です。
TVシリーズのラストでほのめかされていた“牧之原翔子”の正体と、その存在が咲太の過去と未来にどう関係しているのかが明かされる重要な物語となっています。
まず特筆すべきは、本作においては時間軸が2つに分岐しているという点です。
登場する“牧之原翔子”は中学生と大学生の2人が存在しており、それぞれが異なる未来からやってきた存在であることが明かされます。
この構造は複雑に見えますが、「誰かの命を救うために、誰かが死ななければならない」という二項対立が物語の根幹をなしており、愛と犠牲の選択というテーマを強烈に浮かび上がらせます。
本作では咲太が事故に遭い、代わりに翔子が生きる世界と、翔子を助けず咲太が生きる世界という2つの分岐が生まれます。
その中で麻衣は、自らの命と引き換えに咲太を救う決断を下すという、衝撃的な展開が待ち受けています。
そして咲太は、“未来を変える”という選択肢に希望を託し、世界そのものを書き換えるような行動を取るのです。
この物語のクライマックスでは、咲太が翔子に自らの気持ちをぶつけ、麻衣との未来を守るために奮闘します。
そしてその過程で明かされるのが、翔子が長年にわたって咲太を見守ってきたという事実であり、翔子の存在そのものが“導き手”だったという視点が観客の涙を誘います。
また、この映画では“思春期症候群”が物理的にも心理的にも非常に強く作用しており、SF的ギミックと人間ドラマが見事に融合されています。
その中でも注目されるのが、「意識の転移」というテーマです。
これは単なる未来人の登場ではなく、「もしあのとき選ばなかった未来があったとしたら?」という、誰しもが抱く“後悔”と“可能性”の象徴として描かれています。
加えて、この映画はTVシリーズで描かれた伏線を回収する意味でも非常に重要です。
咲太の胸の傷や、翔子との不思議な接触、麻衣との距離感など、これまで謎に包まれていた事象が一本の線として繋がっていくさまは、シリーズファンにとって非常に満足度の高い体験となります。
視覚表現としても本作は非常に美しく、湘南の海辺の描写や夕焼けの演出は、物語の感情を強く支えています。
特にラストシーンの夕陽の中での再会は、本シリーズの象徴的瞬間ともいえる名場面であり、「過去・現在・未来の自己と他者の和解」という深遠なテーマを、視覚と物語の両面で見事に描き切っています。
「青春ブタ野郎はゆめみる少女の夢を見ない」は、単なる感動ストーリーではなく、「もしも選び直せるとしたら、あなたは何を選びますか?」という根源的な問いを観る者に突きつけます。
この問いに対する咲太の答えは、シリーズの今後の方向性にも大きく影響していくため、必ず視聴すべき中核作品であることは間違いありません。
映画「青春ブタ野郎はおでかけシスターの夢を見ない」(第8巻)
タイトル | 青春ブタ野郎はおでかけシスターの夢を見ない |
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対応巻数(原作) | 第8巻 |
公開日 | 2023年6月23日 |
主要登場人物 | 梓川咲太、梓川花楓(妹)、桜島麻衣 |
物語の舞台 | 神奈川県藤沢市周辺(高校生活終盤) |
主なテーマ | 自己肯定感、トラウマ克服、社会復帰と家族の絆 |
TVアニメおよび劇場版第1作で鮮烈な印象を残した青春ブタ野郎シリーズですが、「おでかけシスターの夢を見ない」では、いよいよ主人公・咲太の家族との深層的な関係性に光が当てられます。
この物語の中心は、咲太の妹である梓川花楓。
彼女が抱える過去のトラウマ、そして“本来の自分”へと向き合っていく姿が描かれ、シリーズ随一の繊細かつ感情的なドラマが展開されます。
花楓はかつて、学校でのいじめが原因で“思春期症候群”を発症し、記憶を失って別人格として生活していました。
この“新しい花楓”が生活を重ねていく中、元の人格である“本来の花楓”が復活することで、2つの記憶と存在のせめぎ合いが始まります。
物語はこの“自己の再統合”を描きながら、家族の在り方を真正面から問いかけてきます。
咲太は、かつて別人格となっていた妹と、元の花楓という二人の“妹”の存在を抱えながら、どちらも否定することなく受け止めようとします。
この姿勢が、兄としての優しさだけでなく、過去に向き合い、未来に進もうとする意思の強さを象徴しています。
劇場版という尺を活かし、花楓の心の葛藤が丁寧に描かれている点も本作の大きな特徴です。
「外に出る」というシンプルな行動が、彼女にとっては人生をかけた第一歩であり、兄・咲太や麻衣の支えがあってこそ実現できるものでした。
その一歩が、彼女の“夢”であり“希望”であることが、観る者に静かな感動を与える構成となっています。
また、桜島麻衣との関係性も本作では重要です。
彼女は咲太にとって恋人でありながら、家族のような包容力を持って花楓を支える立場にも回ります。
それにより、この作品は“兄妹の物語”にとどまらず、信頼で結ばれた人間関係の尊さを描くことに成功しています。
思春期症候群というファンタジー設定を背景にしつつも、本作のストーリーは極めて現実的で普遍的です。
自己肯定感を持てない少女が、周囲の支えによって前を向くという筋書きは、思春期のみならず多くの人に共感されるテーマでしょう。
映像美に関しても、湘南の海辺、学校の廊下、夜の住宅街といった舞台が、内面の不安や希望と絶妙にリンクしています。
特に花楓が初めて外出し、制服を着て街を歩くシーンは、彼女の新たなスタートを祝福するかのように美しく演出されています。
この映画が持つメッセージは明確です。
過去をなかったことにはできない。
しかし、その過去を抱えながらでも、未来に向けて歩き出すことはできる。
そして、誰かがそれを支えてくれるならば、人は何度でも立ち上がれる。
「青春ブタ野郎はおでかけシスターの夢を見ない」は、そのことを丁寧に描いた作品であり、シリーズの中でも特に“再生”と“決意”の物語として心に深く残ります。
映画「青春ブタ野郎はランドセルガールの夢を見ない」(第9巻)
タイトル | 青春ブタ野郎はランドセルガールの夢を見ない |
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対応巻数(原作) | 第9巻 |
公開日 | 2023年12月1日 |
主要キャラクター | 梓川咲太、桜島麻衣、ランドセル姿の少女 |
舞台時期 | 高校卒業間近(大学入学直前) |
テーマ | 未来の自分と向き合うこと、決断、愛の継続 |
「ランドセルガールの夢を見ない」は、青春ブタ野郎シリーズの中でも特異な存在です。
その理由は、物語全体が“未来から来た自分”と向き合う構造で描かれているからです。
タイトルの“ランドセルガール”とは、ただの少女ではなく、主人公・咲太の「未来に関わる人物」として登場します。
物語の導入は、咲太が見知らぬ小学生の少女に出会う場面から始まります。
その少女は、自分を「ランドセルガール」と名乗り、なぜか咲太のことを知っている様子を見せます。
この不可解な存在との出会いが、本作の“時間跳躍”テーマの出発点です。
ランドセルガールの正体は、ストーリーの後半で明かされると同時に、未来の出来事が現在に干渉するという青春ブタ野郎シリーズの特徴が、ここでも強く働いています。
つまり、この少女は「未来を変えるために、過去へと干渉してきた存在」であり、咲太と麻衣の進路や関係性に重大な影響を与えようとしているのです。
本作で扱われる時間の多重構造は、シリーズ全体の伏線とも言える位置づけで、観る者に「選択の重み」を強く印象づけます。
ここでは、過去を変えることで未来を良くできるのか、それとも未来を受け入れるべきかという因果の選択が重要なテーマになります。
同時に、咲太と麻衣の進路や関係性についても大きな転機が描かれます。
大学進学を控えた二人は、将来に対する価値観の違いや、離れ離れになる可能性をどう乗り越えるかという課題に直面します。
これは多くの高校生カップルが抱える“現実的なテーマ”でもあり、ファンタジーの中にリアルなドラマを組み込む点で本作は高い完成度を誇っています。
また、ランドセルというアイコンは、“子ども”と“未来”の象徴として巧みに用いられています。
このランドセルガールは、ただのメタファーではなく、視聴者にとっての“未来の自分”そのものとも言える存在であり、未来の幸福とは何かを問う構成となっています。
映像美の面でも本作は秀逸です。
春の訪れを感じさせる桜や夕陽の色彩が、人生の分岐点を迎える高校生たちの心情とリンクし、時の流れの儚さを象徴します。
咲太と麻衣が制服姿で歩くシーンは、過去と未来を繋ぐ“今”を生きている彼らの決意が映し出された名場面です。
総じて、「青春ブタ野郎はランドセルガールの夢を見ない」は、シリーズの中でも最も“哲学的”であり、かつ“未来志向的”な作品といえます。
誰しもが避けて通れない「決断」と「選択」を、美しいストーリーで表現した本作は、シリーズの集大成的な意味合いを持ちながら、次なるステージ=大学編への導入としても機能します。
(チラッと観て休憩)【アニメ「青春ブタ野郎はサンタクロースの夢を見ない」第1弾PV】
劇場アニメ第3作「幼なじみ編」後の余韻と伏線
作品区分 | 劇場版アニメ第3作 |
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対象巻(原作) | 第9巻(ランドセルガール編)後 |
テーマ | 未来の分岐点と、その選択の余韻 |
主要キャラクター | 梓川咲太、桜島麻衣、ランドセルガール(幼少期の象徴) |
時系列の位置づけ | シリーズ中盤~終盤への橋渡し |
注目の伏線 | “大学生活”導入、翔子の再登場の布石 |
ランドセルガール編で描かれた未来からの使者との邂逅は、“選ばれなかった未来”への深い洞察をもたらすものでした。
この物語のラストシーンでは、咲太と麻衣の前に現れた少女の正体、そして彼女が持つ“未来に残された希望”が明かされることで、単なるエピローグに留まらない意義が浮き彫りになります。
まず、本作を通して再確認されるのが、「誰かが未来を変える意志を持つとき、現在の選択に影響を与える」という思春期症候群の本質です。
これまでは過去のトラウマや未練が原因となって未来が揺らぐ描写が多かったのに対し、本作では“未来が現在に干渉する”という形がより顕著に表れます。
この構造により、咲太と麻衣の選択が単なる恋愛や進路に留まらず、人の生死や存在そのものに関わる可能性を示唆しています。
そして特筆すべきは、この「幼なじみ編」の終盤に描かれる、翔子再登場の可能性を匂わせる描写です。
直接的に名前は出されていないものの、ある手紙の描写やランドセルガールの語る未来の記憶には、翔子に通じる要素が含まれており、「再び彼女が咲太の前に現れる可能性」が残されています。
また、麻衣と咲太の関係性も微妙に変化を見せていきます。
二人は大学進学を控え、別々の生活が始まろうとしていますが、精神的にはこれまでで最も深く繋がっている状態であることが描かれています。
これは、シリーズ前半の不安定な関係性とは対照的であり、“互いの存在を軸に、未来を見据えられるようになった”ことを象徴する描写です。
また、ランドセルガールとの出会いは、麻衣にとっても重要な意味を持ちます。
未来の咲太を支えるためには、今の麻衣が何を選び、どう成長するかが問われるからです。
本作はその問いに対し、“信じることと託すことの間”という微妙なラインを描き、非常に繊細な心理描写を成功させています。
視覚的な演出も見逃せません。
終盤の空港や駅での描写は、“旅立ちと別れ”というテーマに満ちており、過去の作品で用いられたモチーフがここでも繰り返されます。
特に電車の中で交わされる短い会話や、ランドセルガールが見つめる先の景色など、未来と現在が交錯する一瞬の象徴として機能しています。
こうした演出の一つひとつが、本作が単なるスピンオフではなく、「未来編の本編」であることを裏付けています。
今後原作の映像化が進む中で、ランドセルガール=未来の鍵を握る人物がどのように再登場するのか、翔子や花楓との関係がどう絡むのか、“時系列を超えた人間ドラマ”の深まりに大きな期待が寄せられます。
新作アニメ「青春ブタ野郎はサンタクロースの夢を見ない」(大学生篇・2025年7月放送予定)
タイトル | 青春ブタ野郎はサンタクロースの夢を見ない |
---|---|
放送開始予定 | 2025年7月 |
原作巻数 | 第10巻(大学生編の幕開け) |
舞台 | 横浜(金沢八景) |
新キャラ | 霧島透子(CV:上田麗奈)=ミニスカサンタ |
シリーズ構成 | 横谷昌宏 |
制作 | CloverWorks |
ついに大学生編へと突入する青春ブタ野郎シリーズの最新作、「青春ブタ野郎はサンタクロースの夢を見ない」が2025年7月より放送開始予定です。
本作は、高校生活を終えた梓川咲太と桜島麻衣が大学生となり、新たな生活と、再び起こる“思春期症候群”に直面するエピソードを描きます。
舞台は横浜・金沢八景。
都市的な風景と海辺の街の静けさが同居するこのエリアで、物語は新たなキャラクター「霧島透子」との邂逅から始まります。
透子は、世間で話題の“正体不明のネットシンガー”であり、咲太の前にミニスカサンタとして現れます。
「……わたしはね、霧島透子って言うの」
彼女は咲太に向けて、“思春期症候群をプレゼントしている”と語り、不思議な現象の幕開けを示唆します。
本作では、大学生活での人間関係を背景に、SNSで広がる予知夢やポルターガイスト、認識不可能な存在など、より現代的で社会的なテーマが交錯していきます。
また、既存キャラクターたちも大学という新たな環境に身を置き、新しい試練や再会に向き合うことになります。
- 咲太:統計科学学部に所属。依然としてスマホを持たない変わり者
- 麻衣:休学を終えて復帰し、再び多忙な女優業と大学を両立
- 花楓:通信制高校に通いながらアルバイトで社会復帰を継続中
- 翔子:沖縄で療養中だが再登場の可能性を残す
このように、物語は“卒業”と“再生”の両面を持った構造へと変化していきます。
高校時代のような甘酸っぱい恋愛模様に加えて、大人になる過程での“選択の重み”が色濃く描かれることが予想されます。
また、本作では「時間」と「認識」がより強くキーワードとして扱われるとされており、ミニスカサンタが誰にとっても“見えない”存在であることから、思春期症候群の新たな形が展開されることが期待されます。
制作陣は、これまでのシリーズを支えてきた横谷昌宏氏(シリーズ構成)、増井壮一監督、CloverWorksが続投。
音楽には現代的なバンド「Conton Candy」を起用し、“不安定で心に刺さる青春”の世界観を音でも表現しています。
このアニメは原作10巻の映像化ですが、以降の11巻以降の伏線も随所に盛り込まれると考えられ、“大学生編の起点”として極めて重要な位置づけを持つ作品となるでしょう。
また、今後の大学生編・社会人編へと繋がる分岐点として、本作の視聴はシリーズファンにとって見逃せない1作です。
高校編からの流れを整理しつつ、新たな視点を加えたい方には最適なエピソードとなるでしょう。
放送は2025年7月。これまでの余韻を抱えたまま、咲太たちの新たな物語を追いかけましょう。
青春ブタ野郎シリーズの時系列と視聴順完全ガイド
視聴順 | タイトル | 公開時期 | 対応巻 |
---|---|---|---|
① | 青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない(TVシリーズ) | 2018年10月 | 第1巻~第5巻 |
② | 青春ブタ野郎はゆめみる少女の夢を見ない(劇場版) | 2019年6月 | 第6巻・第7巻 |
③ | 青春ブタ野郎はおでかけシスターの夢を見ない(劇場版) | 2023年6月 | 第8巻 |
④ | 青春ブタ野郎はランドセルガールの夢を見ない(劇場版) | 2023年12月 | 第9巻 |
青春ブタ野郎シリーズは、単なる時系列作品ではありません。
物語の各章がキャラクターごとの感情と成長に基づいた章構成となっており、視聴順を誤ると伏線や感動の本質が見えにくくなるという特徴を持ちます。
したがって、正しい視聴順=原作の巻順+公開順を両立した順番で視聴することが最も望ましいとされています。
TVシリーズは起点として不可欠であり、思春期症候群の概念や、登場人物の人間関係の“はじまり”を丁寧に描写しています。
続く「ゆめみる少女の夢を見ない」は、翔子という過去最大の謎を解き明かし、シリーズ全体の運命構造に大きな影響を及ぼします。
この章を抜かして以降を観てしまうと、“なぜ咲太がそこまで選択に悩むのか”が理解しにくくなるため注意が必要です。
「おでかけシスター」および「ランドセルガール」は、“家族”と“未来”という2つの異なるテーマを扱いながら、次なるフェーズ=大学編への布石となる章です。
ここでは“現在の自分”と“なりたい自分”のギャップや、「未来を知ることは幸せか?」という核心的問いが提示されます。
時系列としては公開順と一致していますが、内容の複雑さゆえに、すべてを連続で視聴することで深い理解に繋がる構造になっています。
特にランドセルガール編は、翔子の再登場を示唆する描写もあり、過去と未来のすべてが一本に繋がる重要な節となっています。
現在、原作では第13巻まで刊行されており、大学編・社会人編に差しかかろうとする中、映像作品も今後続編が公開されると予想されます。
そのため、この時系列ガイドはシリーズを追うための“土台”として不可欠です。
青春ブタ野郎シリーズは、物語に没入するための視聴順が確立された稀有な作品です。
どの章をどの順番で観るかが、感情の揺らぎや、心に響く台詞の重みを決定づけるため、正しい順で視聴することが何よりの鍵となります。
本ガイドを参考に、ぜひ作品の本質に触れてください。
まとめ:シリーズ全体を通しての時系列・時代構造
区分 | 作品タイトル | 時代設定 |
---|---|---|
高校2年春~秋 | 青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない(TV) | シリーズの起点、麻衣との出会いから各ヒロインの症状解決まで |
高校3年春~冬 | 青春ブタ野郎はゆめみる少女の夢を見ない(映画) | 翔子との再会と命の選択、時間軸が分岐する重要エピソード |
高校3年冬 | 青春ブタ野郎はおでかけシスターの夢を見ない(映画) | 花楓の再出発、過去との統合と新たな決意の物語 |
高校卒業直前 | 青春ブタ野郎はランドセルガールの夢を見ない(映画) | 未来からの干渉、選ばれなかった未来との対話 |
大学1年(予定) | 青春ブタ野郎はサンタクロースの夢を見ない(新作TV) | 新章突入、大学編の始まりと新たな“思春期症候群”の兆し |
青春ブタ野郎シリーズは、思春期症候群を通じて心の傷を可視化し、それを1作ごとに異なるヒロインの視点で描く構成をとっています。
その全体構造は大きく3つの時代区分に分かれます。
- 高校編前半(TVシリーズ):思春期症候群の性質が紹介される段階。
- 高校編後半(劇場版):時間軸や命の選択といった哲学的要素が強調される。
- 大学編(新作・以降):“自己実現”と“未来の選択”が主題となる新フェーズ。
TVシリーズは、すべての起点であり、麻衣、朋絵、双葉、理央、のどか、花楓といった個別エピソードを通じて、“思春期症候群”の実態と解決方法が描かれていきます。
この段階では、恋愛・友情・家族といった日常的テーマが中心です。
ところが、「ゆめみる少女の夢を見ない」からは、その構造が一気に変化します。
命に関わる選択や、未来から来た翔子という存在の登場により、“運命”というテーマが色濃くなっていきます。
「おでかけシスター」「ランドセルガール」では、“自分を受け入れること”“選ばなかった人生との向き合い方”が核となります。
その中で、時代は高校から大学へと移行していき、新章への導入が静かに準備されていきます。
このように本シリーズは、時間が直線的に進むのではなく、「感情に沿って編まれる非線形構造」であり、それこそが青春ブタ野郎シリーズを唯一無二にしています。
また、咲太という主人公が一貫して「相手の苦しみを言葉にする」役割を持ち、“対話による癒やし”という静かなメッセージもシリーズ全体に通底しています。
本シリーズを時系列順に視聴することで、キャラクターの成長、時間の流れ、感情の変化を正確に追体験することが可能となり、それぞれの感動が最大限に引き立つのです。
そして、2025年7月に公開予定の「サンタクロースの夢を見ない」では、いよいよ大学生活編が本格的にスタートします。
この新たな時代においても、きっと“思春期症候群”は形を変えて存在し続けるでしょう。
シリーズ全体を振り返ることで、私たちは「心が揺れる瞬間の尊さ」を再確認できるはずです。
- 青春ブタ野郎シリーズ全作品の時系列と視聴順を網羅
- TVアニメと映画4作品のつながりと原作対応巻を整理
- 新作「サンタクロースの夢を見ない」で大学編に突入
- 各エピソードが描くテーマや時代背景も詳細に解説
- 今後の展開や伏線も含めて作品理解が深まる構成
【アニメ「青春ブタ野郎はサンタクロースの夢を見ない」第2弾PV】
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