ドラマ【天久鷹央の推理カルテ】第7話ネタバレ｜あらすじ・展開・原作との違いを徹底解説！

ドラマ『天久鷹央の推理カルテ』第7話では、主人公・天久鷹央（橋本環奈）が、恩師・御子神氷魚（賀来千香子）の死の真相に迫ります。

密室のカルテ庫で倒れていた氷魚の死は一見自殺。しかしその裏には、弟・御子神知奴（梶原善）をMRIの磁力を使って殺そうとする驚愕の計画が隠されていました。

本記事では、第7話のストーリー展開、犯人の計画、氷魚の病、原作との違いなど、徹底的に解説します。この記事を読めば、第7話のすべてが分かります。

第7話のストーリー｜密室で倒れた恩師と最後の挑戦状

『天久鷹央の推理カルテ』第7話は、密室殺人事件と医療倫理が交錯する緊張感あふれるエピソードです。

舞台となるのは、病院内にあるカルテ庫。

鷹央の恩師である御子神氷魚が、この密室で謎の死を遂げたことから、真相究明の物語が始まります。

物語は、氷魚が鷹央に「私は殺されるかもしれない」と告げる場面から始まります。

その直後、氷魚はカルテ庫という完全な密室内で死亡。

発見したのは姪の鮎奈で、部屋には氷魚の足跡しか残されていないという不可解な状況でした。

検視の結果、氷魚は死因となる持病――アミロイドーシスを患っていたことが判明します。

これは鷹央が診察により把握しており、氷魚が自ら病状を鷹央に伝えていたという事実が伏線として描かれています。

そしてさらに驚くべきことに、その病は自然に発症したものではなく、氷魚自身が服薬によって病状を誘導していた可能性が浮かび上がります。

この背景には、弟・御子神知奴による医療不正・資金横領・病院経営の腐敗がありました。

氷魚はこれらを告発しようとしますが、病院への影響や家族の名誉を考え、“死によるメッセージ”を選択するのです。

鷹央が真実に近づく中で、氷魚の部屋から見つかるのが殺人未遂を示唆する証拠でした。

それは知奴をMRI室の磁力を利用して殺害しようとした計画を裏付けるもの。

知奴は脳動脈瘤の手術で金属製のクリップを頭部に埋め込まれており、さらに車椅子生活者であるため、強磁場に近づけば命の危険があることが示されています。

氷魚はそれを知りながら、知奴に金庫を開けさせるように仕向け、真下のMRI室の磁力が作動するタイミングで殺そうとしていたのです。

そのトリガーとなったのが“砂鉄”の使用であり、金庫の中に入っていた物質がMRIの磁場を引き寄せるという仕組みでした。

しかし、この殺人計画は氷魚の死によって未遂に終わります。

鷹央はすべてを解き明かし、氷魚の意志と知奴の罪、そして自らの医師としての立場と対峙することになるのです。

この回のストーリーは、ただの密室トリックではありません。

“命をかけた告発”というテーマ、そして弟子に託された真実の解明という物語性が、深い感動と余韻を生み出します。

氷魚の死は終わりではなく、鷹央にとっての新たな始まりでもあったのです。

御子神氷魚の死因はアミロイドーシスだった

御子神氷魚の死は単なる病死ではありませんでした。

それは自ら薬物を用いて発症させたアミロイドーシスによる“計画的な死”だったのです。

この章では、その病気の正体と氷魚の死に至る選択について詳しく解説していきます。

アミロイドーシスは、体内のアミロイドタンパクが異常蓄積し臓器機能を障害する進行性の難病です。

氷魚はこの疾患を自身に発症させるため、特定の薬剤を長期的に摂取していたのです。

つまり彼女の死は、事故でも他殺でもなく、完全に計画された“自然死に見せかけた自死”だったといえます。

病気の兆候はすでに鷹央によって診察され、本人の口からも「アミロイドーシスと診断された」と語られていました。

しかしそれは偶然ではなく、鷹央に“気づかせる”ための布石だったのです。

この点において、氷魚の死は医学的演出と心理的布陣が融合した究極のミステリーといえます。

加えて、氷魚は死に至る計画を立てると同時に、自身の病気に関する情報をカルテにも残しており、後の鷹央による解読に繋がります。

つまりこの疾患すらも、彼女の死に至るパズルの一部だったのです。

アミロイドーシスは通常、長期的な治療を必要とし、短期間で死に至ることは稀です。

しかし氷魚の場合、薬剤の蓄積や摂取量をコントロールすることで、症状の急激な進行を演出していたと推測されます。

この点が、単なる病死と異なる最大のポイントです。

つまり、医師としての知識を駆使し、死のタイミングすら設計したということです。

これは、犯罪ではなくとも道徳や倫理の面で極めて重い選択といえるでしょう。

そして最も注目すべき点は、この病死が“真相から目を逸らすための煙幕”として機能していたことです。

密室、病死、証拠なし――すべては弟・知奴の殺人計画や病院不正から目を逸らさせるための布石でもありました。

結果として、鷹央は氷魚の死が自然死ではないこと、そしてその背後にあった目的を見抜きます。

それにより、単なる“死因の解明”から“命の選択”という重層的テーマへと展開していくのです。

氷魚の死は、医学的知識と倫理、そして弟子への最終課題が織り交ぜられた、唯一無二のエンディングでした。

氷魚が仕組んだ殺人計画とは？知奴を狙ったMRIトリック

御子神氷魚の死の背景には、ただの自死では終わらない重大な計画が潜んでいました。

彼女は、弟・御子神知奴（梶原善）の悪事を世に知らしめるために、命を懸けた殺人計画を立てていたのです。

その方法とは、病院内に設置されたMRI装置の強力な磁力を“武器”に変えるという、前代未聞のトリックでした。

知奴は、過去にくも膜下出血を起こし、動脈瘤を金属クリップで固定する手術を受けていました。

そのクリップは磁性を帯びており、MRIの磁場に近づけば生命の危険があるほどの代物です。

さらに知奴は、日常的に車椅子を使用しており、車椅子自体にも磁性金属が含まれているため、MRI室付近に近づくだけで致命的な事故を招きかねません。

氷魚の計画は、金庫のある部屋の真下にMRI室がある構造を巧みに利用したものでした。

彼女は知奴に、「新しい金庫が届いたので確認してほしい」と誘導し、その金庫室の床下、すなわちMRI室のスイッチを外部から起動させることで、MRIを稼働状態にする仕組みを作っていたのです。

床に仕込まれていた砂鉄状の金属片が、MRIの磁力によって引き上げられ、一斉に飛翔することで、知奴の身体に損傷を与える可能性がありました。

この構造が成立する背景には、病院という空間設計と、氷魚の医学的知識と設計思考がありました。

通常、MRI室は強磁場を発生させるため、操作には複数の確認が必要です。

しかし氷魚は、その操作システムに外部電源の迂回操作を加えることで、知奴が知らぬ間に“殺害トラップのスイッチ”を押させるという仕組みを考案していたのです。

特に注目すべきは、知奴がMRIに近づいたとたん、警報が鳴る直前だった描写です。

鷹央の介入がなければ、実際に金属片が飛び出し、知奴が命を落としていた可能性が高い状況でした。

この殺人計画は、刑事事件として成立していません。

なぜなら、未遂に終わった上に、動機の根底にあったのは“告発”と“正義”の意志だったからです。

氷魚は「法では裁けない者を、真実で裁く」ために、危険な選択をしたのです。

また、氷魚はこの計画を立てる直前、自らアミロイドーシスという致死性の病を投薬によって引き起こしていました。

つまり彼女は、自らの命が残りわずかであることを認識した上で、最期の力で知奴の悪事を暴こうとしていたのです。

このエピソードでは、医学、倫理、犯罪、家族の信頼と裏切りといったテーマが幾重にも重なり合い、視聴者に複雑な感情を残しました。

そして何よりも、「命を救うはずの医療装置」が殺人の道具に転化する恐ろしさが、ドラマ全体のサスペンスを極限まで高めたのです。

鷹央は氷魚の残した証拠と計画を読み解き、その意志を否定せず、あくまで医師としての倫理観に基づいて未遂を阻止しました。

これこそが、本作の本質――「推理」よりも「医療者としての選択」を問う作品であることを、強く示しています。

(チラッと観て休憩)【予告】第７話『天久鷹央の推理カルテ』

知奴の動脈瘤クリップと車椅子を利用した巧妙な殺害計画

第7話では、御子神氷魚が仕組んだ殺人計画の全貌が徐々に明らかになります。

その核心にあるのが、弟・知奴の身体的特徴と医療履歴、そして病院内のMRI装置を利用した非常に巧妙なトリックです。

この章では、その計画の詳細と、なぜそれが成立し得たのかを徹底的に解説します。

氷魚は、弟・知奴が過去にくも膜下出血を起こし、動脈瘤の根元を金属クリップで処置していることを知っていました。

この情報は、医師である氷魚ならではの知識であり、その事実が今回の殺人計画に活かされる要因となります。

MRI装置は非常に強力な磁力を発生させるため、体内に金属がある人間は絶対に近づいてはいけないというのが基本的な医療ルールです。

この特性を逆手に取り、氷魚は知奴をMRI室に誘導し、作動させて磁力でクリップが血管を引き裂き、死に至らせる

という計画を立てました。

一見、無謀にも思える方法ですが、知奴が金属製の車椅子を使っていたことが、計画の実行可能性を大きく高めていたのです。

車椅子は重量があり、MRIの磁場に入るとその金属部分が急速に引き寄せられ、強制的に装置内部へ吸い込まれる危険があります。

さらに、知奴自身は自由に立って逃げることができない身体状態にありました。

この物理的・医療的背景が揃っていたことで、「偶発的な事故」と見せかけて殺す完全犯罪を可能にする条件が成立していたのです。

氷魚は、MRIの装置管理のシステムに精通しており、事前に機器の予約を偽装し、動作設定も細工していたことが、鷹央の調査で判明します。

また、MRI室の前に置かれていた“点検中”の札も氷魚が仕組んだものであり、現場を一時的に無人にするための布石だったことがわかります。

だが、実際にはこの計画は未遂に終わります。

鷹央がわずかに残されたヒントからこの殺害計画を察知し、知奴を寸前で呼び止めたことで、MRIに入る直前で事態は回避されました。

つまり、氷魚の死によって注目が集まったことで、知奴自身が命を救われたという逆説的な展開となるのです。

この一連の流れは、現代医療の知識と機器の性質を巧みに利用したドラマ史上屈指の異色トリックとして際立っています。

そして同時に、「医師が人を殺す」という倫理的な境界線を氷魚がどう越えようとしていたのか、その心理描写にも深みがあります。

このように、知奴の身体的条件・車椅子の制約・MRI装置の磁力という三要素が合致していたからこそ成立した、極めて高度かつ非接触型の殺人計画。

それは最終的に未遂に終わるものの、天才医師・氷魚の冷徹な覚悟と、鷹央がそれを阻止した医師としての信念が強く対比されるエピソードとなっています。

カルテ庫に残されたヒントと真実への手がかり

密室で亡くなった御子神氷魚の死には、明確な意図と仕掛けが存在していました。

天久鷹央が発見した数々の異変――カルテ庫の整頓状態、一枚だけ欠けたカルテ、足跡の数、氷魚の遺体の姿勢――これらはすべて、事件の真相に迫る重要な「ヒント」だったのです。

このセクションでは、氷魚がどのようにして死を演出し、真実を託したのか、その手がかりと論理的推理のプロセスを紐解いていきます。

カルテ庫という場所が選ばれたことにも意味があります。

ここは氷魚にとって象徴的な空間であり、不正を記録する情報の宝庫でもあるからです。

氷魚が最後に残した“赤く印がつけられた特定の患者ファイル”は、病院の内部不正を指し示す決定的証拠でした。

また、注目すべきは密室内に他者の痕跡が一切なかった点です。

鷹央は「これは殺人ではない」と気づき、足跡の数を数え直し、同一人物の出入りでしかないと結論づけました。

つまり氷魚は誰にも気づかれず一人で入室し、自らトリックを完成させたのです。

さらに、彼女の遺体の視線が向いていた先にあった壁面は、監視カメラの死角でした。

そこに貼り付けられていた診療報告のコピーが、氷魚の伝えたかったもう一つの真実を物語っていたのです。

こうした細かい配置の一つひとつが、氷魚の“弟子へのメッセージ”であり、密室という舞台に仕掛けられた論理的構成のパズルだったと言えます。

事件の真相が明らかになるにつれ、鷹央はこう呟きます。

「これは恩師からの最後の診察だったのかもしれない」

この言葉には、カルテ庫という診療の象徴空間で起きた死が、まさに“医療と倫理を問う最終講義”だったという深い意味が込められています。

カルテの抜けた一枚、足跡、遺体の姿勢、音声メッセージ。

これら全てが繋がったとき、鷹央は氷魚の死に込められた本当の「意図」と「警鐘」にたどり着いたのです。

そしてそれは、氷魚という医師が、命をもって伝えた最後の“教育”に他なりませんでした。

天久鷹央が解き明かした“恩師の遺志”と死の意味

ドラマ第7話では、医師としての倫理観と人間の信頼関係が深く交差し、天久鷹央が“探偵”ではなく“医師”として下す決断が描かれます。

恩師・御子神氷魚の死をめぐり、鷹央は推理によって真実を暴くだけでなく、人の命を巡る選択にどう向き合うかという根本的な問いに直面します。

本項では、鷹央がどのようにして氷魚の“遺志”を読み解き、それを医師として受け継いだのかを、エモーショナルな葛藤とロジックの両側面から深堀りしていきます。

御子神氷魚の死には、単なる事件の真相を超えた「教え」が込められていました。

カルテ庫に残された整理された記録、抜け落ちた1枚のカルテ、そして遺された音声には「あなたなら分かるはず」と、鷹央への深い信頼と託された覚悟がありました。

鷹央はその意図を理解し、氷魚が最後に選んだ“死”を単なる絶望ではなく、社会と弟子へのメッセージとして捉えたのです。

この回で特筆すべきは、鷹央が犯人を暴くことより、命にどう向き合うかという課題に取り組んだ点です。

知奴の犯罪を暴ききったにもかかわらず、刑事告発するのではなく、医師としての矜持に基づき知奴を「退任」へ導く選択をしました。

これは、単に正義を貫くのではなく、医療の現場を守るという現実的な判断でもあります。

また、氷魚が自らアミロイドーシスを発症させ、死を用いて社会に訴えかける方法を選んだことも、倫理的に非常に重いテーマです。

彼女の死を通して、鷹央は「命の扱い方」について根本的に揺さぶられることになります。

そのため、「医師失格」と呟いた言葉の奥には、“命に向き合う覚悟”を得た成長が込められていたのです。

このエピソードがシリーズを通じて象徴的なものとなった理由は、人の死を利用することへの葛藤と、それを読み取る側の責任が、極めてリアルに描かれていたからに他なりません。

鷹央が推理によってたどり着いたのは、「事件の真相」だけではなく、師の覚悟と想いを受け継ぐ“使命”だったのです。

こうして、第7話は単なる医療ミステリーの枠を超えた、人間の生き方と死に方を問うドラマとして、視聴者に強烈な印象を残しました。

氷魚が鷹央に託した“最後の教育”とは？死を通じた医師の矜持

ドラマ『天久鷹央の推理カルテ』第7話において、御子神氷魚が自ら命を絶つという衝撃的な展開は、単なる事件の結末ではありませんでした。

それは、天久鷹央に向けた“最後の教育”であり、医師として人の命に向き合うという厳しい現実を学ばせるための「遺された教材」でもあったのです。

本項では、氷魚が遺した証拠やトリックの意味、そして鷹央がそれをどう受け止め成長していったのかを紐解いていきます。

御子神氷魚は、自身の死を通じて後進である鷹央に医師としての資質を問いかけました。

彼女がカルテ庫に遺した痕跡は、単なる証拠ではなく“思考の教材”です。

カルテの並び順や音声メッセージ、そして誰も入ることのできない空間に残された死の痕跡は、鷹央にとって恩師からの「最後の講義」となりました。

また、鷹央にしか解けない構造で遺された謎は、氷魚が「あなたならできる」と確信していた証でもあります。

それは単なる謎解きではなく、医師として“命の終わり”にどう向き合うかという倫理的課題そのものでした。

鷹央は最初、事件を“殺人”として捉えていました。

しかし調査が進むにつれ、氷魚の死が「メッセージ性のある自死」であることに気づきます。

それは不正を訴えるための手段であると同時に、自らの医師人生をかけた「問い」でもありました。

この一連の展開は、鷹央にとって非常に重い選択を迫るものでした。

真相を明かすことで、氷魚の意志を尊重できるのか。

そして、知奴を法で裁かず、医師として向き合うべきか。

最終的に鷹央は、「探偵失格、医師失格」と自嘲しながらも、氷魚の教育を真摯に受け止め、その意思を胸に前を向きます。

氷魚は死してなお、医師としての原点を弟子に残しました。

それは生きる者への問いかけであり、命と真実に向き合うことの責任そのものでした。

この第7話は、師弟関係という人間模様を通じて、医師とは何か、命とは何かを深く掘り下げる重厚な物語となっています。

単なる推理ドラマの枠を超えた“教育の物語”として、視聴者に強い印象と余韻を残しました。

天久鷹央の推理カルテ第7話のまとめ

『天久鷹央の推理カルテ』第7話は、シリーズの中でもひときわ重厚なテーマを扱った回でした。

密室の謎解きと医療倫理、そして家族間の葛藤が絡み合い、観る者の思考と感情に深く訴えかけるエピソードです。

本話で描かれたのは、医師・御子神氷魚が自らの死をもって弟・知奴の医療不正を告発しようとした、命がけのメッセージです。

舞台となったのは、病院内にあるカルテ庫という密室空間。

その中で氷魚の遺体が発見されることから物語が始まり、他殺か、自殺かという推理の過程が緻密に描かれていきます。

そして鷹央が導き出した真実は、密室内に遺された数々のヒントから読み解いた恩師からの“最後の挑戦状”でした。

氷魚は生前、難病「アミロイドーシス」を患っており、しかもそれが自ら仕込んだものであると明らかになります。

この事実により、彼女の死が単なる病死ではなく、計画された“自己犠牲”の一部であることが確定的になります。

そして最大の驚きは、彼女が弟・知奴をMRI室で殺そうとしていたという衝撃の計画です。

知奴は車椅子使用者であり、過去にくも膜下出血の手術により頭部に金属製のクリップが埋め込まれている状態です。

その彼をMRI室に誘導し、強力な磁力を使って内部から致命的損傷を与えるというのが氷魚の計画でした。

この非情な作戦を、鷹央が土壇場で阻止したことで、未遂事件として決着がついた形となります。

事件の結末として、知奴は責任を取り理事長を辞任。

氷魚の意志と真実は、鷹央の推理と行動によって世に示されたことになります。

しかしその代償として、鷹央は恩師の命を救うことができなかった自責の念に苛まれます。

「私は探偵失格だ。いや、医師失格だ」

彼女が絞り出したこの言葉には、命を守れなかった苦しみと、真実に辿り着いた者だけが抱える重責が滲み出ていました。

一連の事件を経て、鷹央は医師として、そして人間として一段成長した姿を見せます。

それは単なる「事件解決者」ではなく、命と真正面から向き合う覚悟を持った医師への成長の過程でもありました。

ドラマ第7話は、このように一つの密室事件という枠を超えて、人間の矛盾・倫理・家族愛を描き出す重厚なストーリーに仕上がっています。

医療現場という特異な舞台で繰り広げられる、命と正義をめぐる究極の選択。

この回がシリーズの中でも特に高い評価を受けている理由が、そこにあります。

【最終章予告】『天久鷹央の推理カルテ』